2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョン・H・アーノルド【著】/新広記(しん・ひろき)【訳】「1冊でわかる 歴史」

解説=福井憲彦、岩波書店、2003年。ISBN:9784000268615 ・読了。 ・「歴史の作法が身につく絶好の入門書」と帯にある。作法とは意味曖昧だが、はじめて開いた歴史教科書に ちょっとわくわくした経験がある人には、有意義な入門書だと思う。 そして、へ…

J・H・ブルック【著】/田中靖夫【訳】「科学と宗教 合理的自然観のパラドクス」

工作舎、2005年。ISBN:9784875023906 ・読了。ワトソン・ディヴィス賞/テンプルトン賞受賞と帯に書いてあるが、何の賞かは詳らかでない。 ・本書の主題は、序論の題名「科学と宗教は互恵的に関わってきた」に象徴的に表現されている。 第9章「二〇世紀の科…

湯浅泰雄著「神々の誕生 日本神話の思想史的研究」

以文社、1984年新装改訂版。 ・読了。 本書の関心のひとつは、まず日本民族の最も旧い時期における信仰や思想の性格を、できるだけ 具体的にとらえることにあるが、特に「畏怖の信仰」が「加護の信仰」に変容していくさまを論述 していくところは、スリリン…

的場昭弘著「マルクスに誘われて みずみずしい思想を追う」

亜紀書房、2006年。ISBN:9784750506029 ・ついつい書名に誘われて読了。 ・著者と同年代ということもあって、自伝風箇所にも共感を持てた。

エリック・ホブズボーム著、原剛(はら・つよし)訳「ホブズボーム歴史論」

ミネルヴァ書房MINERUVA歴史・文化ライブラリー1、2001年。ISBN:9784623031290 ・読了。 ・マルクス主義の歴史家(マルクスの唯物史観は、最もよい指針なのである)による歴史論。 だが、著者は共産主義者でありながら、「革命にたいする健全な恐れであった」と…

ロープシン著・川崎浹(とおる)訳「蒼ざめた馬 附・ロープシン詩抄」

現代思潮社、1967年。 ・久々に小説を読んだ。入手したのは1972年の第14刷版。 ・解説(内村剛介)や訳者あとがきを読むと、1960年代まだ”革命”という言葉が死語になっていなかった 時代の雰囲気を髣髴とさせる。 ・岩波現代文庫版(ISBN:9784006021092)が…

野間宏/沖浦和光著「日本の聖と賤 中世編」

人文書院、1985年。ISBN:9784409240199 ・読了。 ・網野さんの中世論が脚光を浴び始める前の本かな?、この本では網野氏に対する言及がない。

渡辺京二著「評伝 宮崎滔天」

書肆心水、2006年。ISBN:9784902854145 ・読了。 ・書評の一部が出版社のサイト (http://www.shoshi-shinsui.com/review.htm#hyouden-touten)に転載されている。 ・渡辺氏の本には、いつもわくわくしながらページをめくるのが勿体無いと感じつつ、一気に読…

ミシェル・ヴィヴィオルカ著「暴力」

田川光照=訳、新評論、2007年。ISBN:9784794807298 ・読了。 こういう長い論考は、「訳者あとがき」などの要約があると、結構助かる。

中村政則著「労働者と農民 日本近代をささえた人々」

小学館ライブラリー、1998年。ISBN:9784094601107 ・読了。本書の叙述の対象となった民衆は、すがたかたちを変えて、現在も「グローバリゼーション」を ささえている。カバー写真「21歳の嫁の手」は、何にもまして雄弁である。

林基(はやし・もとい)著「百姓一揆の伝統」(第2版)

新評論、1971年。 ・読了。初版は1955年発行。タブーから解放された戦後マルクス主義歴史学の溌剌さを感じさせる。 ・第2版が新評論セレクション23として再刊されている(ISBN:4794899777)。