前田愛著「都市空間のなかの文学」 − 文化記号論の試みとして

 解説;小森陽一ちくま学芸文庫、1992年。原著;1982年。

 ・読了。

タイトルの「都市空間のなかの文学」は、もうひとつの含みとして「文学のなかの都市空間」を潜在させている。テクストとしての都市から切りだされたメタテクストとして文学作品を想定した場合どのような解説が可能か、あるいは文学作品の中に描かれた都市とは何か、私の問いかけはこの二つの極のあわいを揺れ動いていたように思う。(あとがきより)