湯浅泰雄著「和辻哲郎 近代日本哲学の運命」

 黒住真=解説、ちくま学芸文庫、1995年。

 ・読了。
 ・和辻の「文化ナショナリズム」は戦争遂行政策という「政治ナショナリズム」に対して結局無力であった
  のみならず、敗戦後の天皇制論争においても文化ナショナリズムの立場をとって天皇制を擁護して
  たじろぐことがなかった、という解説が、著者の描く和辻の一面をよく捉えていると思う。