J・J・バハオーフェン著「母権論序説 付自叙伝」

 吉原達也=訳、上山安敏=解説、創樹社、1989年。

 ・読了。
 ・「いったい著者は進歩を志向しているのか、原始への回帰を志向しているのか、
  アジア=オリエントに起源をもつ母権制へ心情的な傾きを示すのか、オリュンポスの
  ギリシャ文明と父権主義のキリスト教への帰依者なのか、今日の用語で表現すれば、
  彼は近代を賛美するのか、反近代、さもなくとも脱近代の殉教者なのか。(解説より)」
  本書の序説を読んだだけでも、解説に言うような混乱を引き起こすのは間違いない。