三谷 博(みたに・ひろし)【著】「明治維新を考える」

 有志舎、2006年。ISBN:9784903426037

 ・読了。
 ・裏表紙のやや長いコピーが本書を要約している。すなわち、
  《明治維新は、日本国内だけでなくアジア・太平洋地域の国際秩序を一変させた。しかし、
  それがどんな変革であったのかは実は今でもよくわかっていない。農民・町人は武士の支配に
  異議をとなえなかったし、欧米からの開国要求も国内体制の変革を激変を説明できない。
  そして、維新を主導した武士階級自体がその維新によって消滅するという「階級の自殺」が
  なぜ起こったのか・・・。原因らしい原因が見当たらないにもかかわらず、世界的にも稀な
  巨大変動が生じた。そのメカニズムを、複雑系という新しい理論を応用して理解することを
  提唱し、近代化とナショナリズムについても論じていく。》
 ・終章《「近代化再考 「東アジア的近世」論への応答》は大変参考になった。