ディック・テレシ【著】/林 大(はやし・まさる)【訳】「失われた発見 バビロンからマヤ文明にいたる近代科学の源泉」

失われた発見―バビロンからマヤ文明にいたる近代科学の源泉

失われた発見―バビロンからマヤ文明にいたる近代科学の源泉

 ・わたしたちが学校で学び、日常生活で恩恵を蒙っている科学技術は、西洋の賜物、とりわけ、中世の”暗黒”を
  抜け出したルネサンス産業革命以降の発見に負うところが多いと一般的に信じられている。しかし、それらの
  源泉はほとんどがエジプト、メソポタミアやインド、中国などが数千年前から実用化していた科学技術・知識で
  あり、また同様な技術・知識は中南米アメリカやアフリカ、オセアニアにも見られた。
  この本に取り上げられている近代科学の源泉は、数学、天文学宇宙論、物理学、地質学、化学、技術だが、
  医学は対象になっていないのが惜しまれる。いずれにしても、あらゆる文明の科学知識・技術への博学には
  驚嘆する。
  一方では、このような高度な古代文明が発達した地域が、なぜ”西洋世界的”な発展を遂げずに衰退し、
  あるいは滅びてしまったのか。