増田 四郎【著】「ヨーロッパとは何か」
- 作者: 増田四郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1967/07/20
- メディア: 新書
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・ヨーロッパ学の入門書。本書の「第一のねらいは、各国別の歴史ではなしに、それらの国々が立っている
『ヨーロッパ』という舞台の成立とその構造の特殊性をつかむこと、・・・・・・第二のねらいは、古代世界が
没落してヨーロッパ社会が成立するということの意味を、抽象的・理論的にではなく、できるだけ具体的
・内在的に叙述することによって、歴史の転換とはなにかを例示することであり」(はしがきより)、
特に初期中世のフランク王国に重点を置いた通史。楽しく読める好著。
「できあがったヨーロッパは、まずもって帝権はドイツに、教権はイタリアにという二つの中心をもち、
やがて学芸はフランスすなわちパリにという三つの中心をもつユニークな文化圏となった」(P196)。