富山 太佳夫(とやま・たかお)【著】「ダーウィンの世紀末」

ダーウィンの世紀末

ダーウィンの世紀末

 ・どういうわけか著者と同じく「世紀末という言葉が執拗に、心地よくまつわりついてくる」のだが、
  19世紀末の著作は数多くあるのに、20世紀末はまだそれほど多くないのは、経過した時間がすくなく、
  距離をおいてみる視点がまだ未熟なせいであろうか。本書の第三部は、19世紀〜20世紀初頭の社会を
  社会ダーウィン主義そしてその最も露骨な動きにつながる優生学から照射していて面白かった。