猪木 武徳【著】「戦後世界経済史 自由と平等の視点から」

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

「つまり民主国家にとって重要なのは、国民が倫理的に善い選択を行い得るためには、まず十分な知識と情報が必要だということである。いい換えれば、難問を適切に選択し処理するための倫理(モラル)を確かなものにするのは、知性と情報が不可欠なのである。」(P.373)
とすれば、民主国家を標榜する政治家と官僚でありながら、十分な知識を与えず、情報を隠蔽しているとしたら、もはや民主国家とは言えず、自らを否定していることになるだろう。