佐藤 真一【著】「ヨーロッパ史学史 −探究の軌跡−」

 ・ヨーロッパ史学史の大きな見取り図を描くことを目標とする意欲作。
  一、古代ギリシャの歴史叙述(ヘロドトス、ツキディデス、ポピュビオス)
  二、キリスト教歴史観(ルカ、アウグスティヌス
  三、近代歴史学の形成(マキャヴェッリ、フラキウスとバロニウス、マビヨン、ヴォルテール、ランケ)
  四、第一次世界大戦後の歴史学(マイネッケ、マルク・ブロック)
  の四章で構成され、聞きなれない歴史家もいるが、史学の大きな流れを豊富な引用と歴史家を取り巻く
  時代背景から論じている。とりわけ『教会史叙述』は有意義だったし、ブロックを扱った最終章は印象的だった。