池田 清彦【著】「激変する核エネルギー環境」

激変する核エネルギー環境 (ベスト新書)

激変する核エネルギー環境 (ベスト新書)

 ・あの理論生物学、構造主義生物学の池田さんによる、日本のエネルギー政策に物言い!の著書。
  「もちろん、原発をいますぐやめろというわけにはいかない。云々」(P.214)には、もちろん不満が残るし、
  勉強不足だねぇ、と言いたくなってしまう。最終章のエネルギー政策への提言で、「国立の新エネルギー開発
  研究所を作って、理系の博士浪人を大量に採用して、新エネルギーの開発に従事させれば、博士浪人の
  問題とエネルギー問題がともに解決できるかもしれない」(P.222)と、理系博士浪人の話が唐突に出てくると、
  ははぁ、だいぶ博士浪人の問題で悩んでいるんだと勘ぐってしまうが、どうせやるんだったら、核廃棄物の
  処理方法の開発にも従事させるとよい。恐らく希望者はとんと少ないだろうが。