石橋 克彦【編】「原発を終わらせる」

原発を終わらせる (岩波新書)

原発を終わらせる (岩波新書)

3.11前から原発に警鐘を鳴らし続けてきた十四人の科学者、ジャーナリスト、市民運動家たちによる原発を終わらせるための提言論集。それはできる、ということである。
欧州を中心にした、かつての「産業補助金」から固定価格買取制度への変化は、知識社会への進化の途上で必然的に生じた政策イノベーションに他ならない。日本が立ち遅れたのは、直接的にはエネルギー官僚による官僚主導政治が原因であるが、背景には、日本社会がまだ産業社会に留まったままで、知識社会として成熟に至っていない実態がある。(P.193)