山田 克哉【著】「核兵器のしくみ」

核兵器のしくみ (講談社現代新書)

核兵器のしくみ (講談社現代新書)

原子力発電と原子爆弾はどちらも共に「核分裂連鎖反応」という同じ物理現象を基にして成り立っている。もともと原子力発電は「原子力の平和利用」の一環として開発されてきたものだが、原子爆弾は周知のごとく「無差別大量殺戮兵器」である。しかしその基本原理においては、両者は区別がつかない。(P.8)
原子力の平和利用」である原子力発電が「無差別大量殺戮兵器」に転化しうることを証明したのが、まさしく福島第一原発の人災事故であった。
2011年5月9日の第七刷発行なのに、福島の事故が追加されていないのは残念。