2007-01-01から1年間の記事一覧

E・H・ノーマン著「日本おける近代国家の成立」

大窪愿二(おおくぼ・げんじ)訳、岩波文庫青437-2、1993年。 ・読了。 ・目から鱗の明治維新論。特に、第三章「明治維新」、第四章「明治初期における工業化」、 第五章「土地改革とその社会的帰結」は、面白かった。 ・訳者による「解題」と遠山茂樹「ノー…

渡部直己(わたなべ・なおみ)著「日本近代文学と<差別>」

太田出版、批評空間叢書2、1994年。 ・読了。

小河陽(おがわ・あきら)著「パウロとペテロ」

講談社選書メチエ332、2005年。 ・読了。 ・イエス磔刑・復活から紀元60年代までのユダヤ的キリスト教の伝道・宣教の歴史。 異教徒を対象としたパウロの活動は、普遍的世界宗教への歩みを理解させてくれる。 ・パウロとペテロらの伝道とQ資料の「イエス運…

鶴見俊輔編著「日本の百年1 御一新の嵐 1853〜1877」

ちくま学芸文庫、2007年。 ・読了。庶民の目線からの同時代史として面白かった。

伊藤勝彦著「愛の思想史」

講談社学術文庫1693、2005年。 ・読了。

バートン・L・マック著「失われた福音書 Q資料と新しいイエス像」

秦剛平・訳、青土社、1994年。 ・読了。 ・Q資料と呼ばれる「語録福音書」文書を読み解き、イエスが犬儒派の哲学者のような ライフ・スタイル(著者はこれをイエス運動と呼ぶ)の実践者であったことを提示する。

J・バーナウアー/D・ラズミュッセン編「最後のフーコー」

山本学・滝本往人・藍沢玄太・佐幸信介・訳、三交社、1990年。 ・読了。 ・フーコーの晩年の、しかし、初期からの一貫した思考の軌跡を分析した論文集。 ・第五章「思考の食物(かて)−後期フーコーにおける換喩」 (ダイアン・ルーベンシュタイン論文)だけ…

村山雅人著「反ユダヤ主義 世紀末ウィーンの政治と文化」

講談社選書メチエ54、1995年。 ・読了。 ・題名は読書欲を誘ったが、それほど突っ込んだ議論を展開しているわけではない。

「現代思想の源流 マルクス ニーチェ フロイト フッサール」

現代思想の冒険者たち00、講談社、1996年。 ・読了。 ・マルクス論(今村仁司著)、ニーチェ論(三島憲一著)、 フロイト論(鷲田清一著)、フッサール論(野家啓一著)、 他に現代思想年表(矢代梓著)を収める。 ・ニーチェ論がやや読みづらかった。フロイ…

富永茂樹著「理性の使用 ひとはいかにして市民となるのか」

みすず書房、2005年。 ・読了。丁寧な議論を展開している。

芹沢一也・高桑和巳編著「フーコーの後で 統治性・セキュリティ・闘争」

慶應義塾大学出版会、2007年。 ・読了。 目次 序 1 統治性 重田園江 戦争から統治へ−コレージュ・ド・フランス講義 高桑和巳 インセンティブとは何か? 2 セキュリティ 芹沢一也 <生存>から<生命>へ−社会を管理する二つの装置 土佐弘之 グローバルな統…

丸山眞男著「忠誠と反逆 転形期日本の精神的位相」

ちくま学芸文庫、1998年。 ・読了。「現代政治の思想と行動」の既読感とは違って新鮮さを感じた。

木谷勤/望田幸男編著「ドイツ近代史 −18世紀から現代まで−」

ミネルヴァ書房、1992年。 ・読了。 ・「補章 現代歴史学論争 −ドイツ近現代史の見方ととらえ方−」(木谷勤論文)が 勉強になった。

西本郁子著「時間意識の近代 「時は金なり」の社会史」

法政大学出版会、2006年。 ・読了。つまらなかった。社会史というより世相つれづれ。

山口啓二著「鎖国と開国」

岩波現代文庫G160、2006年。 ・地球的激動の世界のなかにおける日本近世史の壮大でスリリングな講義録。特に最終講は圧巻。 ・夏の海岸で1〜2章読んだら体中がヒリヒリしたが、中断を挟んで一気に通読。

近森高明著「ベンヤミンの迷宮都市 都市のモダニティと陶酔経験」

世界思想社、2007年。 ・遊歩者、陶酔、街路、パサージュ、迷宮、古代神話・・・・、なぜか 井上陽水のバックグラウンドが相応しい。読了。

丸川哲史著「帝国の亡霊 日本文学の精神地図」

青土社、2004年。 ・読了。

G・B・サンソム著「世界史における日本」

大窪愿二訳、岩波新書青版80、1951年。 ・読了。 ・オリエンタリズム的な論の進め方が気になるし、「原子爆弾が戦略的に必要」 であったとする箇所には反感を覚える。 ・当時、岩波書店ですらも発行日に和暦を使っていたんだぁという発見があった。

松本宣郎著「ガリラヤからローマへ 地中海世界をかえたキリスト教徒」

山川出版社歴史のフロンティア、1994年。 ・読了。面白かった。

中山元著「思考の用語辞典 生きた哲学のために」

ちくま学芸文庫、2007年。 ・2〜3週間前からパラパラと・・・・読了。ためになった。

内藤千珠子著「帝国と暗殺 ジェンダーからみる近代日本のメディア編成」

新曜社、2005年。 ・読了。メディアに対する過剰な読み、というのは言い過ぎか。

村瀬興雄著「アドルフ・ヒトラー 「独裁者」出現の歴史的背景」

中公新書478、1977年。 ・読了。

渡辺格著「人間の終焉 分子生物学者のことあげ」

朝日出版社エピステーメー叢書、1976年。 ・読了。

ミシェル・フーコー著「幻想の図書館」

工藤庸子=訳、哲学書房、ミシェル・フーコー文学論集2、1991年。 ・読了。

野田宣雄著「ドイツ教養市民層の歴史」

講談社学術文庫1263、1997年。 ・読了。

岡田温司著「もうひとつのルネサンス」

平凡社ライブラリー、2007年。 ・読了。すらすらと。カタカナ人名はほとんど読み飛ばし。

絓秀美(すが・ひでみ)著「1968年」

ちくま新書623、2006年。 ・読了。 ・本書が「発見」した七〇年七・七の「華青闘告発」、七〇年代以降の「偽史的想像力」などに、 現代の閉塞感を理解する鍵がある。

ジャン・チュイリエ著「眠りの魔術師 メスマー」

高橋純+高橋百代◆訳、工作舎、1992年。 ・読了。 ・催眠療法(メスメリズム)の創始者の伝記小説。 しかし、メスマーは動物磁気説を信じていたのであり、催眠療法という概念を唱えたわけではない。

アニー・ゲデ著「ミシェル・フーコー」

久重忠夫 訳、朝日出版社朝日現代叢書、1975年。 ・読了。 ・女性若手社会学者による、『監獄の誕生』出版前の同時代的な批評。 本書の裏表紙の広告文には、「人間と、人文科学を殺害したとインテリによって告発され、 テクノクラート哲学の代弁者とみなされ…

アンドレ・シーグフリード著「ユダヤの民と宗教 −イスラエルの道−」

鈴木一郎 訳、岩波新書青版C163、1967年。 ・読了。豊富な訳注が懇切丁寧。